第164回ペットにまつわるエトセトラ

160624TBC今朝、H28年6月24日 TBCラジオのペットにまつわるエトセトラで生出演してきました。 
 今朝は、犬が、吠え続ける訳について話してきました。ちょっと考えてみてください。例えばあなたが、家で夜中に物音して誰か入って来たのかな?と思ったら静かにして身を潜めているのではないでしょうか?もし泥棒だとしたら自分を知られることで大変な目にあうかもしれませんから・・・
 もう一つ問題です。もしトイレの扉の鍵が、壊れてしまい開かなくなってしまったらどうしますか?近くに人がいるのを感じたら扉を叩くなり声を出すなりして助けを呼びますよね。いつまでも大声をあげ続けたり戸を叩き続けることはないでしょう。
 では、犬は、どう行動するか?夜に知らない人が、現れたら自分の危険も顧みず吠えますし飼い主が、家を出たら帰るまで吠え続けたりします。私たちには、考えられない行動です。
 犬は、人間にとって大型の肉食獣から身を守るためにもよく吠えて威嚇したり危険を知らせてくれる犬は、人間にとってよい行動だったのです。そんな犬に今度は、吠えるな!と急に言われても犬からは、困ります!って言われそうです。(笑)

 犬が、吠え続けるのは、家畜化した犬だからと言われています。過剰に吠える犬は、身体的、心理的な未熟さからきているとも言われています。犬は、幼形成熟(ネオテニー)と言っていつまでも子どもの性質が残っていることをさしています。
 それでは、本題です。犬は、何故?吠え続けるのか?答えは、犬は、吠えると神経伝達物質ドーパミンの放出が高まり嬉しいとか楽しいと感じてしまうのです。人間にとってドーパミンは、スポーツや音楽に感動したときや達成感を得た時に脳内に放出されたりタバコなどもいったん手を出すと止められなくなるのは、ドーパミン濃度が上がり同じ行動を繰り返してしまうからなのです。
 犬にとっては、吠えること自体が楽しいことなのです。
 この吠え続けることを止めさせるには、幼少期に社会化が、できなかったことによることが多いと言われています。子犬の社会化にとって最も大切な時期は、生後2~3ヶ月までの第一社会化期です。次に生後5~6ヶ月~1才位までの間の第二社会化期があります。 この時期にホームパーティを開らいたりパピークラスに参加することをおすすめします。積極的に社会化の機会を作っていくことが、将来安心して信頼しあえる犬と家族の関係ができるのです。
すでにこの社会化の時期を過ぎてしまった成犬や高齢犬の対処方法は、次回、お話しますね。お楽しみに!
H28年7月8日(金)吠え続ける犬のしつけ方について(165回目)お話しましょう。
参考文献 犬は、「しつけ」でバカになる 光文社新書