第178回ペットにまつわるエトセトラ

TBCラジオでH29年1月27日(金)ハムスターの生き方について話してきました。小動物の中でハムスターが人気です。ハムスターの種類は、たくさんありますが、その中でも人気なのが、ジャンガリアンハムスター、ロボロフスキーハムスター ゴールデンハムスターです。
人気の秘密は、仕草がかわいいですし身体が小さいので飼うスペースも小さくてすみますし、食費もあまりかかりません。犬や猫などに必要な定期的な予防接種がないこともありますね。でも飼いやすいと言っても大切な命です。飼育の仕方をしっかり学んでから飼って欲しいと思います。

ハムスター絡みでラットを用いた実験の話です。「レバーを押せば餌やおやつ(ご褒美)が、もらえる」と言う状況を作ります。それを覚えた後に「レバーを押してご褒美をもらってもいいが、何もしなくても同じご褒美が手に入る」と言う状況を作ります。レバーを押さなくても食べるのですからラットは、タダでご褒美をもらうことばかりを好むように思いますが、実際は、ラット達は、わざわざレバーを押してご褒美をもらうことが多いのです。この現象を「コントラフリーローディング」と呼びます。
コントラフリーローディングとは、例えばすぐ割引してくれる場合とスタンプカードを苦労して貯めたのを使うのでは、嬉しさも違いますしその会社を継続して使いたいと思ってしまうのです。人間の脳は、労せずに手に入れた(フリーローディング)ものよりも何らかの苦労を払って入手したものを好むのです。
この現象は、ハムスターは、もちろんハト・サル・ブタ・トリ・サカナなどでも多くの動物でみられます。どうしてタダでご褒美がもらえるのにわざわざ仕事をするのか?いろいろな仮設があるようですが、その中の一つに「食べ物を探索することが、環境内の情報を得るに役立つから」というものがある。野生動物にとって食べ物を探すことはとても重要です。食べ物を探して移動しているときに出会ういろいろな出来事は、目的のエサの在り処だけでなく天敵の居場所や仲間の居場所など新しい情報を与えてくれるのです。これらの情報を得ることで生き残る確率が、高まるからこそ動物たちは、積極的に働くのです。私達は、仕事してお金と言う報酬をもらうために働くわけですが、仕事をしている過程の中で起きる出来事や出会いの大切さを感じながら仕事ができたなら大きな仕事ができるのではないでしょうか!結果も大切だけど実は、過程にこそ幸せの欠片が、隠れているのです。
次回の2月10日(金)は、ハムスターの飼い方のお話。参考資料  動物たちは、何を考えている? 技術評論社