第69回ペットにまつわるエトセトラ

120713tbc昨朝、TBCラジオに生出演でH24年7月13日(69回目)犬は、人の指差しがわかる!についてお話をしてきました。
犬は、人の指差し(ポインティング)を理解できるのは、チンパンジーでもなくオオカミでもなく 犬だけということが、わかってきたそうです。
犬やチンパンジーに指差しと言う行動にどれだけ正確に反応するか実験した所、チンパンジーの正答率が、60%くらしいかならなかったのに対し 犬では、なんと80%近い正答率が得られました。
指差しと言う人からの視覚的なシグナルを理解する能力は、チンパンジーよりも犬の方がはるかに高いのです。
皆さんも愛犬に「そっち」とか「それ」を指差しで犬に伝えていませんか?(笑)
離れたものを示しても犬は、指差しに反射的に動いているのではなく、その意味を理解していると考えられています。
実は、この意図した指の先にあるものを「きっとこれだろう?」と理解するのをほかの動物では、難しいことなんです。
遺伝的に人間に近いチンパンジーができないことが、犬にできるのですから社会認知の能力は、なかなかすごいんですよ。
確かに 当店で泊まっているわんちゃんを散歩に連れ出したとき 歩くのが、嫌だと動かなくなる子が、いることがあるのですが、しゃがみこんで手でこっちだよ!と差し伸べると近づいてきます。手の動きをみてわかるんでしょうね。人の気持ちが…

だからと言って チンバンジーより賢いかというとそうではありません。
犬は、人とのコミュニケーションについては高い能力を示しますが、ほかの学習能力や問題解決能力では、チンパンジーが圧倒的に優秀なんですよ。

この指差しの認知能力は、犬に特異的に形成された能力と言われており 小さい時から人と生活していたからできると言う成長過程で身についたものではないそうです。
犬とオオカミは、ある時点で別々の進化をとげ 犬は、独自の進化の過程で 人の指差しに対して高い認知能力を獲得したのです。

不機嫌にしていたら 愛犬が、そそくさとどこかへ行ってしまったり 夫婦で喧嘩をしていると仲裁に入ったりしませんか?
人にとって需要なコミュニケーションは、視覚です。犬は、においや音に関して高い能力を持っていますが、人と共有ができないから犬は、視覚でのコミュケーションの能力を持ったのかもしれません。
ですからこれからは、手を差しのべたり 笑顔で対応してあげて さらに豊かなコミュニケーションを図ってあげて犬と一緒に幸せになりましょう。

参考文献 犬の力をもっと知りたい!NHK出版
次回の7月27日(金)は、犬と人との深~い絆(70回目)お話をしましょう。